あなたは、人生の岐路に立ったとき、どの方向に進んだら良いか迷ったことはありませんか?そんなとき、自分がどんな人間なのか全然分からなくなってしまったこともあったかもしれません。

あれは2017年の春、信州大学大学院に進学したばかりの私はそんな状態でした。初回のエッセイでは、私の最初の迷子経験をお話しします。

軽い考えをしていた結果、進路の迷子に...

大学院への進学はなんとなくでした。というのも、将来どんな仕事をしたいかを先延ばしにしていたり、まだ働きたくないなあと思っていたり、友達も院進するし俺も行こっかな〜と思ったり...と軽い考えで決めていました。

その結果、卒論の段階で燃え尽き症候群になったうえに、学部4年次に参加した地域活性化系のプロジェクトがあまりにも楽しく、結局自分て何がやりたいんだっけ? と悩み始めてしまいました。さらに、いよいよ明日が大学の卒業式という日に、父親が「急性骨髄性白血病」と診断されました。

そんなごちゃごちゃの心のまま大学院生活は始まりました。父の収入が無くなったため、研究の合間に公務員試験の勉強を始め、人とあまり関わらずに家と研究室を往復する日々...。しかし2次試験で不採用に。精神的にも不安定になり、研究室を休み、病院に行くと抑うつの診断を受けました。母親には伝えましたが、父親には言いませんでした。その後9月まで何も考えず、それまでの現実を無視した生活を始めました。

記憶が曖昧になる

大学院生活が始まった4月から9月までのぐちゃぐちゃしていた6ヶ月間は、今でも記憶があまりありません。なんとか現状を打破しなきゃ! という想いだけで生きていたのかもしれません。それでも限界はきて、気も落ちてきて沈むようになっていきました。最低限必要なこと以外に心が機能していなかった気がします。

とりあえず休むはアリ

結局、大学院1年後期から休学という決断をしました。気力もなく記憶が曖昧になる、これが私の最初の迷子でした。そんな状況になったらとりあえず休んでもいいと思っています。一旦現実から離れ、何もかもシャットアウトして思いのままに生きる、そんな時間を過ごすのもありだと私は思います。